「この人、なんか苦手」「話しているとモヤモヤする」
そんな相手、あなたの周りにもいませんか?
たとえば――
・いつも自分の話ばかりしてくる同僚
・やたらと張り合ってくるママ友
・どこか上から目線の親戚
心の中で「もう関わりたくない」と感じる相手。
でもその感情の裏には、実は“自分の中に眠る何か”が映し出されていることがあります。
「えっ、私にもあの人みたいなところがあるの?」
そう思うと少しショックですよね。
けれど、嫌いな人は私たちの“心の鏡”のような存在です。
たとえば、口うるさい人が嫌いなあなた。
もしかしたら、自分も本当は「誰かに言いたいけど我慢している」ことがあるのかもしれません。
自由に振る舞う人を見るとイラッとするなら、
「私も本当はもっと自由にしたい」という気持ちを押し込めているのかもしれません。
ある女性は、職場でいつも自慢ばかりする上司が大嫌いでした。
でもある日、ふと気づいたのです。
「私も家では、子どもに『お母さん、子供の頃、足が速くて、よく褒められたのよ!』って言ってるな」と。
その瞬間、少し笑えてきて、上司を見る目が変わったそうです。
「嫌いな人=悪い人」ではありません。
むしろ、「自分の中の見たくない部分」を気づかせてくれる先生のような存在です。
それに気づくと、「なんであんな人がいるの?」という怒りよりも、
「私も似たとこあるな」と穏やかな受け止めに変わります。
もちろん、無理に仲良くする必要はありません。
距離を取っても大丈夫。
でも、「嫌い!」と決めつける前に、
「この感じ、私の中にも少しあるかも?」と小さくつぶやいてみる。
それだけで心がスッと軽くなります。
人を変えることはできませんが、見方を変えることはできます。
そしてその見方が変わると、不思議と人間関係も、人生そのものも、やさしくほどけていくのです。