「うちの子、発達障害かも?」と思ったときに親ができること

「うちの子、発達障害かもしれない…」そんな不安を抱える親御さんは少なくありません。
  
発達障害とは、生まれつき脳の機能に偏りがあるため、あることは極端に得意だけれど、別のことはとても苦手、というように“できること”と“できないこと”の差が大きく現れる状態です。
その結果、周囲とのミスマッチが起こりやすく、子ども自身が「なんだかうまくいかない」と感じ、生きづらさを抱えやすくなります。

  
また、最近よく耳にする「グレーゾーン」は、診断がつかない程度の特性を持つ子どもたちです。
彼らは社会に合わせようと思えばある程度合わせることができるため、周囲からも本人自身からも見過ごされがちですが、そのぶん苦しさを内にためこみやすいという側面もあります。

  

発達障害やグレーゾーンの特徴は人によってさまざまですが、よく見られるのは以下のような傾向です。

  • コミュニケーションがうまく取れない

  • 興味のあることに過集中し、周囲が見えなくなる

  • グループでの活動や共同作業が苦手

  

こうした子どもたちに対して、親としてまず大切なのは「夫婦で足並みを揃えること」です。子育ての方針にズレがあると、子どもは混乱してしまいます。「お母さんは優しいのに、お父さんは怒ってばかり」といった不一致は、子どもの自己肯定感を下げてしまう要因にもなります。

  

そしてもうひとつ、何より大切なのは「子どもの強みに目を向けること」です。
世の中には、発達障害に関するネガティブな情報があふれていますが、どんな子どもにも素晴らしい才能があります。
たとえば、物事をやり始めると周りの声を聞こえなくなるという特性は、裏を返せば「驚くほどの集中力を持っている」ということでもあります。

  

親がその子ならではの良さに気づき、それを言葉にして伝えてあげることが、子どもにとって何よりの自己肯定感につながります。

  

発達障害という“名前”にとらわれるのではなく、その子がどんな世界の見え方をしていて、何に心を動かされるのか。
その目線に立つことが、親として子どもにできる一番のサポートではないでしょうか。