
「誰かのことだけを考える時間って、最近あったかな?」
そんなことを、ふと思いました。
毎日は、自分のことでいっぱいです。
仕事のこと。
家族のこと。
親のこと。
子どものこと。
気づけば、「今日やらなきゃいけないこと」をこなすだけで、
一日が終わってしまうことも少なくありません。
でも先日、大切な友人への誕生日プレゼントを
選んでいるときだけは、少し違いました。
「これを見たら笑ってくれるかな」
「こっちの色のほうが似合いそう」
「開けた瞬間、驚いてくれるかな」
そんなふうに、その人のことだけを思い浮かべながら、
お店の中を歩いていました。
そして迎えたお祝いの日。
当日まで気づかれないように準備をして、少しだけドキドキ。
プレゼントを渡した瞬間の驚いた表情と、
そのあとの笑顔を見て、「準備してよかったな」と心から思いました。
その帰り道、ふと感じたことがあります。
プレゼントって、
渡すその日だけのものではないのかもしれない、と。
相手のことを思い浮かべながら、
「何がいいかな」
「これなら喜んでくれるかな」
と考えていた時間。
その時間も、きっとプレゼントの一部だったのでしょう。
心理カウンセラーとして日々たくさんの方のお話を伺っていると、
「何となく満たされないんです」と話される方によく出会います。
お話を聞いていると、多くの方が、自分のことや目の前の問題を
何とかしようとがんばり続けています。
だからこそなのか、誰か一人のことだけを思い浮かべる時間は、
思っている以上に心をゆるめてくれるのかもしれません。
久しぶりに会う友人へ、小さなお菓子を選びながら、
「これ、好きだったよね」と思い出す時間。
あるいは、毎日家族の顔を思い浮かべながら、
「今日は好きなおかずにしようかな」と買い物をする時間。
どれも特別なことではありません。
でも、そんな時間には、不思議と心が少しずつ
やわらかくなっていくような気がします。
プレゼントを喜んでもらえたことはもちろん嬉しかったのですが、
振り返ると、一番あたたかい気持ちになっていたのは、
プレゼントを選んでいた私自身でした。
誰かを思う時間は、
相手を笑顔にするだけでなく、自分の心まで満たしてくれる。
そんなことを、あらためて感じた一日でした。